日常
自分が信じられない夜
愛は焦がれ、ただの妄想
どうでもいいよと悟り世代
タグ付けされていく心
他人を信じられないと
逢いに怯え、それを妄想
画面の中でのカタルシス
現実は伏せたままで
加速していく仮装世界
微睡みの中でランデブー
貴方の気持ちは知ることはないけど
ただ貴方の優しさに甘えていただけ
朝焼けに染まる街
彩りは崩れていく
目の前を埋め尽くす
筋書き通りの日常を僕は望んでいたの?
孤独の2乗に欠ける事象
神は死んだの?って返答
わからないことで別れない
だから愛してるって言ってよ
ありがとう、さようなら
貴方のアルバムのどこかのページに私はいますか?
言えない不安と埋まらない日常
神様、どうして僕を愛したの
そこに見えているのに届かない愛は
背徳の窓に咲く贋作の華
憧れに染まる街
彩りは終わってないから
明日もまた手を伸ばす
届きはしないから
憧れに憧れて
僕らの日常
玄徒ハクビ
心が救われたと思う言葉が自分ために向けられたものじゃないと悟ってしまう夜があって。
だけど少しでも自分のために発言した言葉であって欲しいと、その人の気持ちを他の情報から補ってみたりするけれど、何が本当なのかよくわからなくて。
終いにはいらない情報まで知ってしまい余計に不安な夜は加速していく。
じゃあ何を信じれば楽になれるのと悩んでみても、やっぱり僕らは曖昧な情報が溢れかえるスマホの画面を繰り返し舐め回すだけで、ソース元が怪しいニュース記事や顔も名前も知らないSNSの友達に訪ねてみても一向に真実にはたどり着かない。
詰まるところ真実を知ることより自分が信じたい側面だけを都合よく信じることが楽だと気づき夜が明ける。
だけど不安で眠れない時や精神的に追い込まれてる時ほどメッキは剥がれ真実であって欲しいことを願ってしまう。
これは今に始まった話ではなくて宗教や政治なんかでも同じことが言えて、信じる対象が変わっているだけで僕らは同じ行動をずっと繰り返していてるんじゃないかと目を閉じる。
それを誰かさんのような届きもしない憧れに手を伸ばしてみては諦め、また手を伸ばしては諦めを繰り返す“愚かな夢追人”に重ね、客観的に見ればバカだよなと頭ではわかっていてもやめらないことって誰にでもあるよねと許して欲しいがために書いた歌です。
僕らの妄想がいつか真実になることを願って。