🄫2019 つれづれ推進委員会

マスカレード・リップライン

作詞・作曲:本多白紙

​編曲:ailuroad

残された最終列車の寂しさが君の声を探す
真夜中の環状線には優しさが曖昧に揺れる
「星が綺麗ね」ってその瞳を潤ませて期待した何かは
さよならの尊厳を切り売っても曖昧に揺れてる

繋いでいたいイミノカタチ
掴んだ言葉は夢の後
浮かぶ煙に酔いがかかって
嘘の気持ちで飾って

シャララきっと貴方に恋をした
シャララきっと私はサブリナ
仮面の下、泣いてるって気づいた

踊る満月が消える前に
伝う愛憎が癒えぬ前に
今宵を染めてプロミストウユー

甘い甘い恋をすることに目を逸らしてアイロニー
赤い赤いルージュの落書きで振り返る人はいない

あのね、あのね フランジャーが鳴る更衣室で
唇に描いた嘘、触れてアトノマツリ

きっと貴方に恋をした
きっと私はサブリナ
君の名前、呼んでいるって気づいた

踊る満月が消える前に
伝う愛情が見えぬ前に
嘘をついたの

シャララ、きっと明日に恋をした
シャララ、きっと私はサブリナ
仮面の下、愛しているって気づいた

踊る満月が消える前に
伝う愛憎が癒えぬ前に
嘘の愛には秘密の恋がある
さよなら、夜を添えてアイミスユー

嘘の内情

本多白紙

子供の頃に「嘘をついてはいけない」と怒られて「なんで嘘をついてはいけないのか」と聞くと「嘘をつくことは悪いことだから」と教えられた経験がある。大人は平気で嘘をつく生き物なのだ。

振り返れば自分もいつの間にか嘘を塗り重ねた日々を過ごすようになっていた。
誰に言われる訳でもなく、本当のことを言わない方が良いタイミングを覚え、自分の気持ちより相手にとって都合の良い言葉を口にした方が関係が上手くいくということを悟って嘘つきな大人になった。正直な気持ちを話すことなんて求められていない。だから大人になって嘘を吐きまくっているにも関わらず怒られた経験はまるでない。

じゃあなぜ大人は嘘をつく子供をめるのか?
国を動かす政治家さえも平気で嘘をつく国なのに。
答えはそれでも「嘘をついてはいけない」からである。
何が言いたいんだと思うかもしれないが、今回の楽曲の根幹はこの問題をテーマにしている。

 

噛み砕くと本当に教えてあげなきゃいけないことは「どうして嘘をついてはいけないのか」ということではなく「嘘とは何なのか」ということだ。
この差によって傷ついてしまうほど子供の感情は純粋であることを多くの人は忘れてしまっている気がする。

「嘘も方便」という言葉があるように本当のことを知ることは必ずしも人を幸せにはしない。目的を達成するまで嘘を信じていた方が結果として上手くいく場合もある。
一方で「オオカミ少年」のように嘘が原因で信用を失う場合もあれば、罪に問われ罪人になる人もいる。

つまり嘘にはついて良い嘘と悪い嘘があるということだ。
大人は大抵の場合、後者しか教えてくれない。
むしろ前者の方は嘘をついている感覚がない人もいるのかもしれない。
けれど子供の頃の自分にはそれが同じに見えて大人こそが嘘つきだと思い、大人の言葉を信じなくなったことを今でも覚えている。

「どうして嘘をついてはいけないのか」を諭す前に嘘の内情についても話してあげる必要があると思う。

そうすれば「君はできる子だ」「努力すれば必ず夢は叶う」「君には才能がある」など身の丈に合わないと思うような嘘も少しは信じられたのかもしれない。
その言葉が真実か嘘になるかを僕らが選択することも知らずに。