
バァスデイ
トラツグミ

作詞・作曲:岸川佳史
編曲:トラツグミ
狂人病のスター 枕は盗作
偽物の看板が卒塔婆になる
狭心症の王様 富は豊作
増やした根城 墓場になる
バァスデイ 縁も抜け殻 日々は無の中
バァスデイ 正気は寄る辺 アルコールの中
バァスデイ 僕ら一人でも生きられるから
宴もたけなわ君も蠱の中
死生は定石
白日だけが僕らの決起
探究者はデラシネ終わらぬデシネ
恋を按じて老いを感じた
遠くを見る、届きそうもないと思う。
走ろうかな、途中で少し煙草を吸って。
友達の事、君の事に騙されん様に。
バァスデイ 縁は抜け殻 僕もからがら
バァスデイ 勝機はあるぜ いつも蠱の中
バァスデイ 日々は宛ら、宛てのない文。
宴もたけなわ、然らば、サラバ!
何故この曲を作ったか
岸川佳史
今回参加することになって、はじめてそんなことを考えた。
機会は巡れば降ってくるものなのだな。
単純明解な答えだと、「誰も言えない事を言いたかった」というのが一番しっくり来ると思う。
難しい言葉で書いてるねって知人には言われたのだけれど、落ち着いて見てもらったらわかるよ。
考えれば簡単な事しか言ってない。
世の中には出会いと別れがあって、それが普通だ。
そういう感じ。
でもそれを簡単な言葉で言うなんて、「音楽に対する冒涜だ!」と思って本当に眠れなくなるくらい悩んだ。
そうしてできた中でも好きな言葉をあげると、 「探求者はデラシネ、終わらぬデシネ。」という一節が僕はとても気に入ってる。
言語はごちゃーっとしてるけれど、なんとなく意味がわかる。そんな言葉がとても好きだから。
そういう自分の言葉で自分が思ってる事を伝えたかった。
だからずぅっと思っていた音楽のくだらないことも、人生のくだらないことも全部詰め込む事が出来た。
おかげで全部どうでもよくなって、自分自身がいなくなりかけたけれど、ふわっと目が覚めてしまって、中々思い通りにはいかないなぁって人生を実感した。
この曲のおかげで今回またナユタの本多君と会う機会ができて、「なるほど、これが縁か。」って。
ずぅっと前に一緒にライブしただけなのに、面白いなぁと。
誰かに出会うための曲ではなかったはずなのに。
一人でも多くこの詩を聞いて、どうか考える事が出来る人になってくれたら嬉しい。
「おもしろき事もなき世をおもしろく」という有名な言葉にある通り、自分自身が何を考えて、どうやって伝えて、どうやって生きていくのか。
それしか多分僕らには必要ないと思う。
こういう機会にいつ恵まれるかわからないから、おもしろく生きていこう。