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創作者と創造

〜Meine Meinung編〜

​#2 Meine Meinungのはじまり

つれづれ では次に活動遍歴について、簡単で良いのでお願いします。始まりは何からだったかとか。

 

須崎 始まりは専門学校で出会った事ですね。ボーカルの岩は違うんですけど。

 

加藤 は僕のゲームセンター友達の彼女が、岩と友達だったんです。

 

 めちゃめちゃ遠いんですけど(笑)。奇跡的だよね、出会ったのが。

 

加藤 僕の活動は全部ゲームに生かされている(笑)。

 

 私は全然ゲームやらないんですけども。

 

須崎 僕もゲームはあまり……。

 

加藤 僕だけですねえ(笑)

 

須崎 僕は地元が田舎の方なので、ゲームセンターに行くっていうのがまずなかったです。あってもスーパーとかにある一部の……。

 

加藤 アンパンマンとかのね。

 

須崎 そうそう!そんなレベルのが一つあるくらいで、そういう文化には触れてなかったですね。

 

つれづれ なるほど。専門学校からバンドが始まったんでしょうか?

 

加藤 楽器隊のメンバーは専門学校で一緒になりまして、一番仲が良かったんですよね。そこで学内バンドとして組んでいました。けれど学内だけじゃなくて、もっと色々、バンドドリームみたいなのもやってみようっていう事で始まったのがきっかけで。その時は学内に先輩でボーカルをやって下さっている人がいて、その人がボーカルでバンドをやっていました。でもその後、その人が地元で就職する事になって一緒に活動が出来なくなりまして。その時に岩を紹介してもらいまして、一緒にやる事になって、それがずーっと続いてますね。もう十年……。

 

 十年……どころじゃない(笑)。

 

加藤 十五年やってるって、自分でもちょっと笑っちゃった(笑)。

 

 お客さんとかも、中学生だった子がもう社会人とか、大きくなったねって感じで。

 

加藤 うちのバンドのファン同士で結婚して、子どもを産んだっていう方もいますね。

 

 縁ですね!

 

つれづれ なるほど。そういう、ファンと一緒に笑い合えるような暖かい空気を作られているバンドさんなのかなと、楽曲を聴いていて感じていたのですが、結成当時は何か具体的な目標はあったんでしょうか?例えば特定のレーベルに所属するとか、ストリートミュージシャンで夢を掴むとか、どういう形を理想として始められたんでしょうか。

 

加藤 ……結構、何も考えてなかったよねぇ。

 

須崎 そう言われてみると、特に……(笑)。

 

加藤 僕はアレですけどね。東京ドーム……は言い過ぎだけど(笑)。まあやっぱり1,000人、2,000人っていうとこで「ワー」「キャー」なんてのがかっこいいなあって思って……ねぇ。何にも考えてない人たちだね(笑)。

 

 ただやりたくて始めた、って感じですかね。

 

須崎 スタートはまぁそんな感じかと思います。

 

つれづれ 我々も表現したくてみたいな漠然とした感じだった気がします(笑)。次はお三方それぞれが、いわゆる音楽活動とかオリジナルを作ろうと思ったきっかけがあれば教えて頂きたいです。音楽そのものを始めたきっかけや、あるいはオリジナルの作品を作り始めたきっかけなどがありましたら、教えて頂ければと。

 

 私は結構、強制的にというか……(笑)。

 

須崎 強制的に!?(笑)

 

 そもそもバンドを組むのが初めてだったので(笑)。自分で詞を書いたり曲を作ったりっていうのは少しやってたぐらいで、特に力は入れてなかったんですけど。バンドに入って、「二週間後にはライブだから、詞を書いてよ」って言われてマジで?ってなって。実は当時、最後までちゃんと詞を書くって事をした事がなくて、結構切羽詰まってやりだして(笑)。でもそれが意外と楽しくて。前は作曲とかもしたいなっていう願望もあったんですけど、みんなに出会って自分の曲はいいかなっていうか、みんなの曲が凄い好きだからそれで満足っていうか。自分は詞で表現出来たらいいなっていうきっかけをいただきました。

 

つれづれ いいお話ですね!それまでは声楽の練習をされていたんでしょうか?

 

 そうですね、クラシックで声楽をやったりとか。もともとは小学生の時の合唱コンクールでみんなと歌っているのが楽しくて、先生にもいいねって褒められて。褒められるとやっぱり嬉しかったので、そこから音楽に興味を持ちましたね。

 

加藤 自分はオリジナル楽曲を普段から作るのは普通の感覚だったんですよ。音楽の専門学校だったので、どうやって作曲するかっていう基礎の部分はもちろん教わってますし。そもそも入ってくる前の段階で色々な曲をそれぞれ各々の楽器でコピーして来て、楽曲の仕組みっていうのは分かっているから、バンドを組んだ時にオリジナルが欲しいよねっていうのは自然な流れでしたすごく。

 

つれづれ 専門学校ならではの感覚かもしれませんね。加藤さんの音楽を始めるきっかけというのは何かあったのでしょうか?

 

加藤 もともと僕はゲーマーだったので、ゲームをやってる時に音楽がいっぱい鳴ってたから、その音楽を"作る側"になってみたいと。最初はね、ゲームを作りたかったんです。小学生の頃は、有名なゲームマスターだったんですよ(笑)。

 

 ゲームマスター?(笑)

 

加藤 自由帳にマス目状の迷路を描いて、計算機を四つ用意して、サイコロを二つ用意して、色んな属性やシステムを考えて、サイコロの出目で攻撃力がいくつで、戦闘させて……っていうのを四人に参加させて……。

 

須崎 既に凄い!(笑)。

 

つれづれ TRPGってやつですね!

 

加藤 はい。今でいうとボードゲームですよね。サイコロ二つでランダム値を作ってどんな値で補正するかとか、属性の相性とか、罠とか作ったり。そういうのをやったらやっぱ人気になったんですよね(笑)。こうやって作ったらみんな喜んでくれるんだなって。流石にテレビゲームをつくるとかまでは考えていなかったので、それはおままごとのレベルで止まってましたけど。その後もゲームはずっとやっていて、音楽ゲームをやってた時に、やってて凄い楽しいしプレイヤーとして極めるのも面白いけど、なんか作ってみたいなっていう気持ちが段々湧くようになったのがきっかけで、そこから音楽を始めよう、みたいになっていきましたね。

 

須崎 僕もあまり楽器に固執してなかったかもしれないです。なんでベースだったのかっていうのも、友達が「ギターやりたいからベースやってくれ」みたいな(笑)。

 

つれづれ 定番のアレですね(笑)。

 

須崎 定番のベーシストあるあるです(笑)。まあベースがどういう楽器か分からなくて、親父がアコースティックギターを持ってたので、ベースが手に入るまで取り敢えずこれでも弾こうかなと思って、そこからコードを覚えたりして、いつのまにか誘ってくれたギターのヤツより弾けるようになってたりして(笑)。あと、高校の時は吹奏楽でホルンをやってたりとか色々やっていて、その流れで曲を作ったりするのもいつのまにかやってたっていう感じはありましたね。このコード進行いいな、みたいな。当初からバンドをやってたので、メンバーと「こういう感じでやってみようか」っていうのもしてましたね。

 

つれづれ そうだったんですね。バンドを結成して十五年目という事ですが、活動を続けられている理由というのはあるんでしょうか?なぜ続けているのか、長くやっている上で自分の信念みたいなものが見えて来るかとも思うのですが、音楽に引き込まれる理由があれば伺いたいと思うのですが……。

 

加藤 やっぱり"エンタメ"を発信したいっていうのが根本にあるのかなと。僕が音楽をやっているのはあくまでユーザーがいるからというのがあって。だから別に音楽じゃなくてもよかったんですよね、多分。ゲーム作りたいって言ってるくらいなんで。ただたまたまそれが一番得意そうだし、あんまり絵も上手くないし、話も面白いの書けなさそうだから音楽でやってるんだけど、少なくとも誰かが楽しんでくれるっていうか、暇じゃない時間を過ごせたよっていうものが作りたかったっていうのがあるので。だから創作しながら、常にみんなが楽しんでくれてるかなっていうのはやっぱり気にします。

 

つれづれ 正にエンターテイナーですね。

 

加藤 なりたい(笑)。

 

須崎 僕、逆かも。もしかすると。

 

加藤 おお!

 

須崎 どうして続けられたかっていうと、やっぱ自然な流れだった気がするんですよ。誰にどうのこうのっていうんじゃなくて、自分の中で面白いもの、ハマるものが出来た、そういった感じだったんで逆に辞めようがない感じっていうか。

 

つれづれ 誰が見てようが何をしてようが、ただやり続けてきたと。

 

須崎 まぁこうしてやってる中で、それだけじゃやっぱ駄目っていうので、ちょっと意識するようにはなりましたけど。

 

つれづれ 自分の好きなことをとことん突き詰めるというのはクリエイターにとって重要なことですよね!だから作品がブレてないというか……。

さんはどうでしょうか?

 

 私は、自分の想いとかを発信出来るっていうのは楽しいなって思います。発信した事で誰かが何かを感じて貰えたら嬉しいなっていうのはありますね。

 

つれづれ なるほど。バンドの中でもそれぞれ続けてる理由って違いますよね。

ふと「なんで一緒にやってるんだろう?」って思う事もありますし。我々の話になりますが、バンドやってた時ってあんまり喋んなかったんですよね。スタジオに集まって練習して、終わったら解散して。お互いのプライバシーを話す雰囲気でもなくて(笑)

でもつれづれ推進委員会という活動を進めていくなかで「そんな事思ってたんだ」っていう驚きが結構あって。だからあの時こう言ってたんだなっていうのが段々分かってきて。僕らも音楽を続けてる理由は三人とも違うんですけど、多分、他の人達も違うんだろうなと思って、聞いてみたら案の定Meine Meinungさんもバラバラだったので安心しました(笑)ちなみに(Meine Meinungの)もう一人の方はどういう感じなんですか?

 

Meine Meinung 一同 ん〜……。

 

一同 (笑)。

 

加藤 健太は……なんだろ……。

 

 なんだろ……(笑)。

 

加藤 少なくとも、音楽で稼ぎたいっていう気持ちがしっかりある人で、おそらくちゃんと安定した収入を作りたい。だったら安定した職業に就くべきなんですけど、音楽でここまでやってきたから音楽でしっかりやりたいっていう、そういう感じじゃないかなって気はします。

 

つれづれ 好きを仕事にしたいっていう感覚なんですね。

 

加藤 彼はそうだと思います。

つれづれ Meine Meinungさんのもう一つの顔と言ってはなんですが、自分達の楽曲制作以外にも、ゲームサウンドの提供や演奏をされていますが、そういった事を取り組み始めた理由はあるんでしょうか?

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